【SDGs】美しい海洋環境を守るための資金を調達できる『ブルーボンド』とは?【債権】
こんにちは!
最近ではSDGsが世界的に活発になり、
今の環境を変えるために至る国々で持続的開発可能な取り組みが行われています。
その中の大きな問題として「海の豊かさを守ろう」の枠組みの中に含まれている
「海洋環境問題」があります。
海は生命の母であり、今暮らしている地球の大部分を占めます。
そのためその海の影響を人類をはじめとした地球上に住む生き物は受けやすく、
海が汚れれば、そこに住む生き物もよげれてしまうことと同義なのです。
そして今、その海洋環境を守るためのプロジェクト資金としてある債権が注目を集めています。
それが「ブルーボンド」。
ブルーボンドとは青く美しい海洋環境を守る事業プロジェクトに要する資金を調達するために発行する債権であり、海のを守るための様々な取り組みに活用できる債権なのです。
今回の記事ではブルーボンドのメリットや発行例。今後の見通しなどを書いていこうと思っています。
それでは最後までお付き合いいただけたら幸いです。
目次
1・ブルーボンドとは? |
2・メリット |
3・日本や世界の発行例 |
4・今後の見通し |
1・ブルーボンドとは?
ブルーボンド
ブルーボンドは海洋環境保全や持続可能な漁業などの活動支援に使用できる債権のこと。
(※「債権」とは、特定の人に特定の行為や給付を請求できる権利)
ブルーボンドはESG権(SDGs権)の一つに分類されるが、まだまだはっっこう数は少なく、認知度も低い。これから注目が高まると考えられている債権である。
ESG権、SDGs権の種類
【サステナビリティボンド】
社会課題と環境課題、双方に取り組むプロジェクトに要する資金を調達するために発行する債券
【ソーシャルボンド 】
社会課題に取り組むプロジェクトに要する資金を調達するために発行する債券
【グリーンボンド】
環境課題に取り組むプロジェクトに要する資金を調達するために発行する債券
【ブルーボンド】
海洋課題に取り組むプロジェクトに要する資金を調達するために発行する債券
2・メリット
ブルーボンドにはどんなメリットがあるのか?
発行のメリット、投資のメリット、課題などをみていきましょう。
ブルーボンド発行のメリット
【SDGs投資を行なっている投資家との関係性を築ける】
ブルーボンドを発行する側からしたら、SDGs投資などを行なっている投資家や
その海洋環境問題への取り組みを行なっている対象に対し高く評価している投資家との間に新しい関係を築けるメリットがあります。これから継続的に活動を行う上での資金調達の基盤強化につながります。
【プロジェクト遂行企業としての社会的支持の獲得】
ブルーボンド発行を通じて社会的にプロジェクト推進に積極的な姿勢を示すことができる。
推進派の投資家や大手企業からの支持の獲得につながる。
【サスティナビリティ経営の強化】
ブルーボンド発行により、サスティナビリティ関連の事柄に潤沢な資金を投入することができ、
様々な持続的開発に関わる事柄の強化や中長期的な価値の向上を見込める。
ブルーボンド投資のメリット
【利益と海洋保全の両立】
ブルーボンド投資を行うことで、利益を得ながら海洋環境保全に対しての協力をし
持続可能な社会への実現と発展へと貢献できる。
【分散投資としてリスクヘッジ】
ブルーボンドは通常の投資とは異なる為通常の株式投資と差別化して
オルタナティブ投資として分散投資によるリスク低下としての投資先になります。
課題
【SDGsウォッシュの回避】
環境配慮しているように見せかけて実態がなく、社会的評価を得ようとする行為の回避。
上部だけのプロジェクトにならないよう、細心の注意を払いアプローチすることが課題になっている。
【効果・評価を測定するための基準資料がない】
ブルーボンドは発足して間もない債権のため、プロジェクトを評価するための資料や事例がまだ少なく、正しい評価を下せないのではないかという懸念がある。
【多国間の協力の必要性】
海洋は一つの国に限定されている資源ではないので、
プロジェクトを行う上で、近隣水域国との協力や協調が必要とされてくる。
3・日本や世界の発行例
ブルーボンドによって調達される資金は明確に
海洋汚染や改善保安などの活動に使用される必要がある。
【使用例】
海洋汚染の研究費
人材教育費
海洋プラスチックの調査費用
問題解決の技術開発費など。
世界初のブルーボンド発行例
世界ではじめてブルーボンドを発行したのはインド洋のセーシェル共和国。
観光業と漁業が主要産業であるセーシェルにとって、海洋環境は経済成長と自然保護の両方の観点で重要な資源である。2018年セーシェル政府は、豊かな海洋生態系を保護しながら持続可能な漁業に移項し海洋経済の成長していくため、世界初のブルーボンド国債を発行し1500万ドルを調達した。
世界の発行例
【2018年】 (1500万ドル)
インド洋の島諸国セーシェル共和国が2018年世界初のブルーボンド国債発行。
【2019年 】(2億3400万ドル相当)
北欧投資銀行(NIB)がスウェーデン・クローナ建てブルーボンド発行。バルト海の廃棄物処理や水質汚染防止、生物多様性の回復に焦点を絞る各プロジェクト向けの資金を調達。
【2019年 】(1,000万ドル)
世界銀行が海洋プラスチック問題への認知拡大を図るため、同分野を資金使途とする「持続可能な開発ボンド」を発行。機関投資家と個人投資家の両方を対象としている。
【2020年】( 9億4250万ドル相当)
中国銀行がアジアで初めてのブルーボンドを発行。世界で初めての商業銀行による発行事例。
【2021年】( 1億5100万ドル相当)
アジア開発銀行(ADB)がアジア・太平洋地域の海洋関連プロジェクトへの融資を目的にオーストラリアドルおよびニュージーランドドル建てのデュアル・トランシェ・ブルー・ボンドを初めて発行。
日本初のブルーボンド発行例
【2022年度予定】( 金額未定 )
マルハニチロが日本国内初のブルーボンド発行に向け検討開始。みずほ証券株式会社が発行支援。
4・今後の見通し
2022年6月、国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)、国際資本市場協会(ICMA)、国際金融公社(IFC)、アジア開発銀行(ADB)、国連グローバルコンパクト(UNGC)など5つの主要国際機関が共同で、持続可能なブルーボンド原則(ブルーボンドの実務ガイドライン)を、2022年秋に発行する予定だと発表した。この発行により、健全かつ持続可能なブルーエコノミー推進が期待される。
ブルーボンドの発行数が増え、さまざまなプロジェクトの実績が蓄積された近未来を想像してみていただきたい。たとえば同じ金額を投資した異なるブループロジェクトを比較して、どんなボンドがより効率的に海洋環境に正のインパクトを生み出しているかなど、環境効率の観点で比較できるようになっているかもしれない。
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