【マゴチの生態について】特徴・習性|マゴチのメッカの地まで
ヒラメと生息地はほぼ一緒のマゴチ。
ポイントによってはヒラメよりマゴチの方が多いポイントもあります。
日中でも大物のマゴチが簡単に釣れるというだけあって、人気は高いです。
さらにウエーディングは、マゴチを含むフラットフィッシュを狙うにあたってアングラーの行動範囲を広げます。
しかし、無理に深いところまで立ち入らないようにしましょう!
それさえ十分気をつければ楽しさはさらに増します。
それではマゴチの生態について、順番に見ていきましょう!
〈目次〉
1.名前の由来
2.マゴチの特徴
3.生息域
4.釣りシーズン
5.マゴチのメッカの地を紹介
6.マゴチの魅力
7.おわりに
1.名前の由来
マゴチは「真鯒」と漢字で書きます。マゴチの名前の由来は断定できる説がなく、いくつか諸説があります。
説その①『昔の公家が正装する際に、持つ手板。これを「忽」と言うそうなのですが、マゴチの体型がこの忽に似ていることからマゴチになったのではないか』という説
説その②『敵に遭遇すると、跳び跳ねて踊るように逃げる様子からマゴチになったのではないか』という説
説その③『骨が硬いので「骨」。それが訛ってコチ』という説
いずれにせよ、このどれかであることは間違いないと思います。これらの諸説は頭の片隅にでも入れといてくださいね。
2.マゴチの特徴
「スズキ目カサゴ亜目コチ科」
マゴチの頭部には鋭いトゲがあり、直接手で触るのはやめたほうがよい魚です。釣れた場合は、迷わずフィッシュグリップを使いましょう。
さて、なんといっても全長が1メートルにもなる大型魚マゴチ。
マゴチはヒラメと同様、生息域が似ています。「ヒラメを狙ってマゴチが釣れた」など、反対ももちろんあります。
基本の狙いかたは一緒です。リトリーブは一定の速度でタダ巻き。スピードはスローでOK。反応がなければ少し早めに巻いて反応を見ましょう。活性が高いと必ずバイトしてきますよ。
感覚ですが、ヒラメとマゴチは捕食するレンジが若干違うと思います。
・マゴチのレンジはボトム付近
・ヒラメのレンジは、マゴチより上(中層あたり)
マゴチは日中でも釣れますが、やはり狙い目は朝夕のマヅメ時です。
また水深のあるところではシーバスがボイルすることもよくあります。その際は「しっかりボトムを丁寧に攻めてみること」が大事になってきます。
上層でシーバスが捕食したおこぼれを下でヒラメやマゴチたちが待ち構えていると考えられるためです。
<捕食している生物は?>
マゴチは底を這うように泳いでエサを探し、捕食します。
・キス
・メゴチ
・ハゼ
・エビ
・カニ
・甲殻類(シャコ)
などを好んで捕食します。
とくにキスは大好物です。
普段は眼だけ出して、砂をかぶりジッとしていますが、いざ目の前にベイトが近づくと迷わず襲いかかり、一気に飲み込むように食べます。
3.生息域
秋から冬になると、当然気温とともに水温も低くなります。
マゴチは水深50~100メートルぐらいの深場まで潜り、水温が上がりはじめる春には産卵のために徐々に接岸するようになります。
冬はまったくマゴチが釣れないわけじゃありません。
低水温に意外と強い大物のマゴチは冬のあいだも浅場に居残っているケースもあるのです。
◇サーフ
ヒラメ同様、離岸流がポイントになります。よくキスが釣れるところでは、キスが大好物のマゴチは必ずいると思ってよいでしょう。
ベイトの調査は重要です。
◆河口
ベイトが豊富である河口。こういった場所は全国的に見ても実績釣果は高いです。
好ポイントになるところは、脇のカケアガリ。また水深が深い河口なら、河川内がポイントになります。
マゴチは意外と川の上流まで上がってきます。その点も頭に入れ狙ってみましょう!
◇漁港
外海に面していて、潮通しのよい漁港はマゴチがいる可能性は高いです。
夜の場合は、常夜灯周辺を狙ってみるのがよいと思います。常夜灯周辺にベイトが集まってくるためです。
4.釣りシーズン
シーズンは4月~11月。
マゴチは「照りゴチ」と言われるように、ハイシーズンは夏です。
梅雨明けぐらいから最盛期を迎えるため、6月あたりからキスが接岸するときが狙い目になります。
ハイシーズンが夏だけに、異常な暑さによる熱中症対策は必須です。こまめに水分補給をして無理せず狙っていきましょう!
5.マゴチのメッカの地を紹介
【三陸海岸】
三陸沿岸でのフラットフィッシュゲームの歴史は古く、以前はソルトルアーでマゴチを釣るアングラーも多かったです。
しかし近年はメタルルアーでマゴチを釣るアングラーも以前に比べると多くなりました。
そんな三陸海岸はゴールデンウィークが過ぎると「フラットフィッシュ天国」になります。
青森県八戸市から岩手県沿岸を経て、宮城県石巻市まで総距離600キロメートルと続きます。
震災があってからは、それまで漁港で釣りをしていたアングラーがサーフでの釣りへと大きくシフトしました。
その影響もあって、初夏のサーフではアングラーで賑わいます。
震災の際に、津波で際壊滅的被害を受けた場所では、堤防増設工事が行われているので、工事車両の邪魔にならないよう十分注意し、気をつけましょう。
【鹿島サーフ】
茨城県にある鹿島サーフ。首都圏エリアに近いフィールドであるため、週末は多くの人が集まります。
サーフでありがちな気象変化による地形変化。
大きな気象変化がない限り、地形も長いスパンで決まり、離岸流の基本ポイントも多いのが特徴です。
・目視で分かる深くなっている場所
・カケアガリ
・波の動きなど変化のあるところ
はパイロットルアーでミノーなど使って効率よく攻めていきたいですね。
6.マゴチの魅力
1)数釣りが楽しめること!
個体数も多く、一匹釣れたらまたすぐマゴチが釣れることもよくあります。ヒラメと比べて個体数も多いです。
2)比較的初心者でも大物を釣りやすい!
全長60センチオーバーになると、ランカーサイズの目安と言えます。
ランカーサイズは通称「潜水艦クラス」とも呼ばれます。
片手で持てる限界サイズはやはり60センチくらいでしょう。
しかし大物のマゴチともなると、取り込みには細心の注意が必要です。
マゴチは口が硬く、刺さりがいいフックでもなかなか口に刺さってくれないこともしばしば。
その強烈な首振りでフックが外れ、せっかくの大物もバラしてしまいます。
アタリがあっても、すぐにアワセるのではなく、しばらく待つことが案外大事なのです。
2回3回とアタリを焦らずじっくり待ってその後、鬼フッキングしてアワセましょう!
タモとハリ外しのための、
・フィッシュグリップ
・プライヤー
は必須アイテムです。
3)マゴチはとてもおいしい魚!
・刺身
・煮付け
・唐揚げ
夏に釣れるマゴチは身も濃厚で、とにかく美味しい。釣り人の特権をフルに使い、食卓を贅沢にしてみませんか?
7.おわりに
サーフで釣りをしているとゴミが多く、広範囲にゴミが打ち上げられている光景に出くわすこともあります。
こういった場所ではフックにゴミが絡まり、ヒット率は格段に下がります。
海が荒れた日は釣りにならないことさえあります。
こういった日はノーフィッシング!それでもポイントを変えるときなどは、必ずゴミを一個でも持ち帰りましょう.
きっとそれは何か形を変えて大物のマゴチが釣れたり、よいことが起きるはずです。
そう思って、よい行動を起こしましょう!
Protect the environment and enjoy fishing!
(環境を守り、釣りを楽しみましょう!)
関連情報