【ヒラメの生態について】特徴・習性|ヒラメのメッカの地~遠州灘~
フラットフィッシュの代表魚「ヒラメ」
普段は水深20~200メートル沖合いに生息しますが、エサを追い求め浅瀬まで接岸します。
すっかり今ではルアーフィッシングの人気ターゲットとして定着しているヒラメ。
ミノーやメタルジグといったハードルアーから、ワームなどのソフトルアーなど、ヒラメの目の前を通過すれば、貪欲にアタックしてきます。
基本的にヒラメの生息エリアに捕食するベイトがいればヒラメは釣れるのです。
それでは順番にヒラメの生態について見ていきましょう!
〈目次〉
1.名前の由来
2.ヒラメの特徴
3.生息域
4.釣りシーズン
5.ヒラメのメッカの地は?
6.ヒラメの魅力
1.名前の由来
ヒラメの姿を見てのとおり平たくなっていて、昔はよく漢字で「平目」と書いていたそうで、後に鮃(ひらめ)とも書くようにもなっていったそうです。
漢字の書体を見ても「平」がつくので、姿形見たとおりの漢字ですね。
2.ヒラメの特徴
「カレイ目ヒラメ科ヒラメ属」のヒラメ。
ヒラメのお腹が白いのは天然である証拠なのです。養殖されたヒラメや放流されたヒラメはやや黒く変色している傾向があります。
とはいうものの、見た目は違えど味は変わりません。
成魚になると見てのとおり平らですが、稚魚のときは今の姿とは違って他の魚と見た目は一緒で、目は両側についています。
「左ヒラメに右カレイ」と言われるように、よくカレイと見間違えられますが、ヒラメは目が頭の左側に偏っているのです。
歯はとても鋭く、捕食の際は口を大きく開け、跳ね上がって中層で泳ぐベイトに狙いを定め、ロックオン!
基本は丸呑みですが、できない場合はいったん噛み付き、弱らせてからゆっくり食べます。
大きさは最大1メートル前後で体重は10キロにもなるヒラメもいるとか。
産卵時期は地域によって異なります。
一般的には例年12~4月、東北など上の方にいくと、5~6月頃が産卵期です。
産卵は水深20~50メートル前後の潮通しがよいところで行われます。
そんなヒラメは養殖がしやすい魚と言われていて、成長は早く、寿命は数年程度。
近年の養殖技術により、「天然」と「養殖」の区別がほぼつかないくらいまで進歩しました。
ヒラメはサーフをはじめ、沿岸の砂泥地を好みます。
両目は常に上を見ていて、前方よりも上方向の視界に優れます。
自ら暗い場所に潜み、そこから明るい方向で通過するベイトを狙うのです。
こんな行動パターンから、光と影をうまく使い、「障害物などのキワなどの暗いところから明るいところへルアーを動かす」といった食わせの確率をいかに増やすかを考えて釣りをしましょう。
さらにヒラメを釣るときに大切にしたいことは、
「ヒラメとエサの関係を意識すること」
です。
つまり、ヒラメが住む場所にどんなベイトがいて捕食しているか?
ここは確実に知っておくことが必要なのです。
・どれくらいの速度で泳ぐのか?
・どのレンジに溜まるのか?
ここを意識することで、釣果はさらに差がでます。
最初から分かれば何も苦労はしません。自分で積み上げていくしかないのです。
3.生息域
本州から北海道のほぼ全域に生息するヒラメは、全国さまざまな場所で釣ることが可能です。
その中でも「サーフ」が主なポイント。
他には、
・堤防(漁港)
・河川の河口域
・磯
でも釣れます。
◇サーフ
サーフでは離岸流攻略がカギとなります。
波が割れ、押し寄せると波の流れと、勢いよく沖に出ていく流れが発生します。これが離岸流です。
抵抗が増しワームやメタルジグ、シンキングペンシルは浮き上がりやすくなります。
これをうまく利用し、
・よりゆっくり
・より漂うように
を頭に叩き込みながらレンジをしっかりキープ演出しましょう。
こういった場所では魚が止まりやすくなります。
ただしそれに気を取られ、ウエーディングしながら深く立ち入ってしまうと危険ですので注意は必要です!
またサーフの大敵である「風」
波が高くなり、ルアーがどこにあるか分からなくなったり、釣りどころではなくなり頭を抱えます。
冬はとくにそんな風に悩まされることが多いです。
そんな時の対処法は、飛距離のあるルアーである
・メタルジグ
・シンキングペンシル
がマストになってきます。
◆堤防(漁港)
サビキ釣りでイワシやアジが釣れているところにはヒラメがいます。湾内に入り込んでいる可能性も高いです。
◎上の写真はナイトゲームで湾内でシーバスを狙っていたときに釣れた「チビヒラメ」
もちろん「大きくなってまた帰ってきてね」とリリースしました♪
ヨレが発生していて、複雑に潮が流れる潮目もよい。
消波ブロック帯周辺、船道、カケアガリ、シモリなど、こういった場所では小魚のベイトをはじめ、甲殻類が溜まりやすいで、ヒラメのいる可能性は高いです。
消波ブロック帯周辺は小魚の隠れ家となるため、
先程述べた理論で説いてくと、「光と影を意識するヒラメ」はその影に潜んでいる可能性が高いですよ。
<捕食している生物はなんだろう?>
生まれた稚魚は、ケンミジンコや他の稚魚を捕食し、アミ類を主食として大きくなります。
成長するにつれ、大好物のイワシをはじめ、アジ、キス、ハゼ、ヒイラギ、ベラ、甲殻類を食べます。
成魚になると、ほぼ8割以上が小魚になるため、多毛類や棘皮類などはほとんど食べません。
4.釣りシーズン
大型ヒラメは、水温が低くなるほど脂が乗りやすく、とくに冬の寒い時期では、身が厚く弾けるほど美味しい。
ぜひこの時期に狙いたいターゲットです。
そもそもなぜ冬に大きなサイズのヒラメが釣れるのか?
通称「渡りビラメ」と呼ばれ、あとで紹介する遠州灘など太平洋側では、水温が低下する冬の時期にベイトとなるイワシとともに南下してきます。
これは春の産卵に向けて北の海から回遊してくるのです。
この渡りビラメが接岸することで脂の乗ったヒラメを釣ることができるのです。
まとめると、シーズンは秋から春。
ベストシーズンは冬です。
5.ヒラメのメッカの地は?
遠浅のサーフ。サーフゲームの注目度は全国の中でも高く、ヒラメ釣りのメッカと言っても十分ふさわしい。
人気のポイントでは、早い時間からでもアングラーが集結し、車も停める場所もないくらいです。
沖にはほどよいブレイク。この流れ込みと波でできたブレイクポイントには、ヒラメ以外にもカンパチ、ワラサなどの青物やヒラスズキを狙える人気のフィールドです。
飛距離重視のルアーを使い、ボトムをしっかり意識したアクションが大事になってきます。
しっかりルアーを跳ね上げさせ、ヒラメに存在をアピールさせましょう。
本来ならランガンで広範囲を攻めたいところですが、アングラーの多さによっては同じ場所でルアーローテーションを変えながらキャストすることも珍しくありません。
【宮崎県 日南エリア】
宮崎県でもヒラメを狙うにはメッカという名にふさわしい場所です。
ベストシーズンは4月から6月と、9月から2月の一年のうち2回あります。
春は産卵後になるため、ヒラメたちが徐々に回復す時期です。
この時期は河口域がアツい!
ベイトは
・イナッコ
・キス
・ハゼ
こういったベイトに合わせたルアーをチョイスしましょう。
いっぽう秋は産卵前の荒食いに入ります。この時期では春とは違い、どちらかというと、
・カタクチイワシ
・カマス
・コノシロ
といったベイトになるため、これらに似たルアーを使いたいですね。
6.ヒラメの魅力
シーバスと並んで人気のあるヒラメ。
昔と違い今はショアからも手軽に狙え、さらに食べても美味しいので、ヒラメを狙うアングラーは年々増え続けています。
ゲーム性が高い点も人気の秘密です。
タックル選び以外にも時合やポイント選びも重要になり、ひたむきにヒラメを釣るために行動し、釣れる努力を惜しまない人は好釣果に結びつきます。
運だけではなく、「技術」・「経験」・「知識」を身に付けてたくさんヒラメを釣りましょう!
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