皆さんは『森林破壊』についてどれだけご存知ですか？

森林破壊という言葉は勿論聞いたことがあるし、森が減っているのも知っているけど、

『詳しい原因』がなんなのか。それで具体的にどんな影響が出ているのかはあまり知られていないんですよね。

 

実は『森が減る』ことは私たちが思っているよりも遥かに『地球』に対する影響が大きいのです。

今回はその『森林破壊』をテーマに記事を書いていこうと思います。

 

果たしてどんなことが原因で森が減っているのか？このまま森が減り続けたら何が起こるのか？

 

少しでも皆さんに知っていただけたら嬉しいです。

 

 

 

 

目次

 

 

 

 

１・森林破壊の原因

 

【森林破壊とは？】

森林破壊とは、自然界での回復スピードを過度に上回るスピードで、森林伐採や消失が進み、森林面積が減少している現象のこと。
 現在、世界の陸地の約3分の1を森林が占めていますが、その中でも特に森林破壊の現状が深刻なのは、東南アジアとアマゾン川流域です。

 

 

森林が破壊されている主な原因は、自然界における人間の活動です。その中でも、大きな影響を与えるとされている原因が下記の５つです。

 

１・プランテーションによる開発

森林破壊の原因の１つは、パーム油のプランテーションによるもの。
需要が高く、市場に多く出回るパーム油を生産するために、大規模に東南アジアの森林が開拓されています。

 

２・非伝統的な焼畑農業

先住民などが、古来より自然と結びついた方法で行う焼畑農業ではなく、国の政策などで移民した人々が行う非伝統的な焼畑農業は、森林破壊を進める1つの原因です。

 

３・地球温暖化による森林火災

地球温暖化により、空気が乾燥し、気温が上昇することで、森林が乾ききった状態になり、森林火災を引き起こしてしまいます。

 

４・木材の過剰伐採

大量消費・大量生産が主流の現代社会では、木材の需要が増加し、過剰に伐採される現状があります。
途上国で伐採された木材が、先進国に安く輸入されているため、途上国における森林破壊の現状が深刻化しています。

 

５・畜産による農地開拓

畜産による農園開拓が進行することも、森林が破壊の要因です。
ファストフードをはじめとする食産業の拡大により、畜産の需要が上がり、農地を切り拓く需要も高まっています。

 

 

２・森林破壊が地球に及ぼす影響

 

前述の原因で現在もハイペースで森林が破壊されていますが、森林破壊は地球にどのような影響を与えるのでしょうか。

１・大気汚染

森林伐採は、大気汚染を助長するとされています。

 

森林には、有害な汚染ガスを吸収し無害化する、塵埃は葉が吸着するという大気浄化機能があります。光化学スモッグの原因であるオキシダントなどの不安定なガスは、葉の表面に触れるだけで分解されるため、光合成能力が低下した汚れた葉でも大気浄化の機能は失われません。

 

このように大気を浄化している森が減少し続ければ、大気中に大量の汚染物質が漂い続けることになるのです。

 

２・地球温暖化

森林伐採による地球温暖化の加速も懸念されています。

 

森林は光合成によって温室効果ガスである二酸化炭素を吸収し、樹体内や地中に炭素として貯蔵し、温暖化を抑える力を持っています。

 

温暖化の抑止に大きな貢献をしている森林の伐採は、地球温暖化対策においても重要な課題であり、今後の影響が危惧されています。

 

３・生物の絶滅・減少

森林には地球上の全生物の5～9割が生息しているといわれています。森林伐採と温暖化が同時に進行すれば、それに比例するように絶滅または減少する生物が増えていきます。

 

これまで気候変化に合わせ涼しい場所に移動をしてきた動植物も、森林伐採による生息環境の分断と急激な温暖化による気温上昇によって逃げ場を失ってしまうと予想されています。

そのため年々絶滅が危惧される生物が増えています。

 

 

 

 

３・森林破壊が人類に及ぼす影響

 

１・疫病の蔓延

森林伐採が生態系に影響を与え、疫病を蔓延させる恐れがあります。

森林周辺部では森林伐採と温暖化の加速により、伝染病を媒介する生物が増加し、デング熱、マラリア、黄熱病などの危険地域が広がると危惧されています。

 

近年新たに発見された病気の4分の3は、動物から人間に広がったものです。環境や生態系のバランスを崩す森林伐採はあらゆる形で影響をもたらし、疫病となって人間のもとへもやってきます。

 

 

２・紛争の拡大

豊かな森林を有するオセアニアや東南アジアでは、森林伐採を発端とする紛争が多く勃発しています。

 

資源に乏しいオセアニア地域では森林は経済開発における重要な資源であり、諸外国企業と住民における商業伐採の利権争い、住民同士の森林の所有権をめぐる争いなどが絶えません。

 

 

３・食糧生産の悪化

アフリカでは人口増加により食料が不足している地域が多く、畑の休耕期間を短縮し、土地が復元する前に耕作を開始するような状況に陥っています。
こうして土地あたりの収量を高めると土壌の肥沃が衰え、畑として機能しなくなり、また新たに森林を伐採して畑を開拓することになります。

 

しかし、農地拡大のための過剰な伐採は、内陸部の降雨量を減らし、砂漠化を助長することから、長期的にみると食糧生産を悪化させてしまいます。

 

 

 

 

４・今できる対策

 

森林破壊を防ぐために私たち1人ひとりができる事があります。

 

１・FSC®認証マークがついた製品を消費する

 

森を守るマーク、FSC®認証がついている商品を積極的に選ぶようにすることが、私たちにできるアクションのひとつです。

 

２・地球温暖化を改善させるライフスタイルに移行する

 

地球温暖化を防ぎ、気候変動を改善する取り組みも、森林火災のリスクを低下させることにつながります。そのため、地球温暖化の対策になるような、エコなライフスタイルを導入することも、1つの方法です。

 

３・木を植える

 

植林プロジェクトなどに、実際に参加することも森林破壊への取り組みです。

海外での植樹活動へ寄付をして間接的に植林に協力するなどという方法をおすすめします。